年金より重要なものは‘貯筋’です。。。

丸山 悦子 

2011年01月06日 23:18

新年明けましておめでとうございます。
私は、今年も一日一万歩を目指します。

<ふくらはぎは第二の心臓>
ヒトは重力に逆らって、血液を脳へ運ぶことが出来ます。
足の筋肉が血液を心臓まで押し上げるポンプの役割をするのです。

ですから長時間座って過ごす人は心臓に負担がかかり死亡リスクが高いといわれています。

エコノミークラス症候群も、座ったままで血液が下半身に停留したことによる血液・血管障害です。

毎日もむと寿命が伸びるーーー、そんなふくらはぎ健康法のキャッチフレーズは、足の筋肉をほぐして血液・リンパなどの循環を良くすれば全身に酸素や栄養が行き渡り、そして更にーーー。

実は私達は、年令を重ねるにつれホルモンが減少し、そのために筋細胞の減少や筋繊維の萎縮がおこります。それで筋肉による押し上げポンプ力は20-30歳代をピークに、減衰してしまいます。

足の筋肉量の低下は他に比べて著しく、60歳代では20歳代より40%も落ちるとも言われます。

まさに、’老化は足から’の言葉どおりなのです。

高齢者の足の筋力減少はQOLの低下となってしまいます。
ではどうしたら、筋力低下が防げるのでしょうか。

答えは、運動して脳から成長ホルモンを出してあげることです。
成長ホルモンは他組織の細胞増殖因子の放出を促進するのです。

<運動は如何にアンチエイジングとなるのか>
運動によって筋肉が疲労し損傷しますと、乳酸や細胞内蛋白質が漏出します。
そして筋細胞を再生すべくIGF-I(インスリン様成長因子-I)などの種々の成長因子が放出され筋は再生・肥大します。
さらに、異物の掃除屋である免疫系細胞であるマクロファージも遊走してきて、免疫系を活性化するサイトカインという因子などが出されます(図)。

これらの分子は神経インパルスや血液を通して脳にもすぐさま情報を与えます(図の右上)。脳はその結果、骨形成や新陳代謝、脂肪燃焼促進、コラーゲン生成などに関与して、生体の恒常性維持機能のある、また細胞の分裂・増殖を促進する成長ホルモンを脳下垂体から分泌するのです。

この成長ホルモンは、寝る子は育つ、と言われる様に本来、睡眠中に分泌されるホルモンで、若い時に沢山出るホルモンです。

このように私達は、筋トレによって成長ホルモンの分泌を増大させ、休息と訓練の継続によって、漸次、筋力や体調のレベルアップが図れるのです(参考文献)。

<急いては、事をし損じる>
筋肉の過負荷(疲労と筋繊維損傷)によって分泌された成長ホルモンは、複雑な経路を作りながら、筋肉の老化抑制のみならず生体の複雑なネットワークをより強固にします。

ところが海外のセレブ?は成長ホルモンによる若返りの効果を急ぐ余り、何と大枚をはたいて化学合成ホルモンを注射しているそうですね。

美肌作りに専心の女性も、手抜きに走ると大変なことがーーー腫瘍やガンのリスクが報告されています(文献参照)。

<足は足でもーー >  
鍛えてこその足腰であることが分かります。

お足といえば宮中の女官が使った貨幣の隠語ですね。

私は、働いて得たお金は人類のために生かしたい、と切に思う今日この頃です。

一万円あると、途上国の学校へ行けない子が一年間中学校で学べます。

バブルが崩壊した時は一万円があっという間に五千円に低落するものもありました。

信用できる政治・政策のもとで、こちらのお足も血行不良を改善して、うまく動かして元気にしましょう。


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