資本金より資本をつくろう

丸山 悦子 

2012年01月06日 22:20

明けまして、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

<絆と縁のソーシャル・キャピタル>
資本と言えばマルクスの「資本論」、
いえ「資本はこの鍛えた身体」と言う方もいれば、「沢山の友達が何よりの資本ョ」と言う方もいます。

最近よく、人間関係の豊かさが社会の資本である、というソーシャル・キャピタルという語を目にします。

昨三月の大震災では、誰もが何か差し出せるものがあるに違いない、と自分の時間、お金、体力を鑑みました。

そして私たちは絆、見知らぬ方との縁のありがたさを認識し、社会的ネットワークの重要性を認識しました。
このソーシャル・キャピタルは物的資本やヒューマン・キャピタルと異なって個人に属することなく、個人間の関係であるコミュ二テイで発揮されます。

従って当然、人的資本に支えられ相互強化されていきますね(図、左)。

<リーダーシップとフォロワーシップ>
社会のあり方に目を向ければ、何はともあれひとびとの協調行動が社会組織の向上には欠かせないことを知ります。

そして豊かな社会はコミュニケーションが活発でなければならない、ということが分かります。

さらにそれが経済・社会面で好ましい効果となるにはリーダーシップの存在ばかりでなくひとりひとりが熟慮ある発言と行動を伴えるフォロワーシップ能力を持ち合わせることが大切、となります。

TPOに応じて両シップを発揮したいですね。

<健康資本>
私は財政破綻に喘ぐ日本にとって今こそが、国民の健康資本について方策を打ち立てるべき時、と思います。

健康資本は全ての資本の土台となるばかりではありません(図、左)。

それは日本の平均寿命が世界一といえども健康寿命との差が10年近くもある、という大きな難題を解決する、と私は考えます。

この難題は、介護を必要とする人生がとても長い、ということなのですから健康の維持が必須ですね。。

税金で解決が出来ることとはどうしても思えないのです。

スウェーデンで、26年間の長きに渡って健康調査がなされました(参考)。健康要素に男女の違いがあったのです。

展望を持ってデータを集めることが大切ですね。

ところでその調査の健康と適度なお酒の結果は意外でした。お酒は百薬の長、ストレスの解消ともいわれていますのでーーー

お酒といえば絶えない飲酒事故が大問題です。

日本人の場合は特に、適正量を規定することに難しさがあるのです。

その理由はお酒が水と二酸化炭素に分解されるまでに重要である、肝臓のアルコール脱水素酵素とそれによって生じたアセトアルデヒドを分解するアセトアルデヒド脱水素酵素において、日本人特異的な遺伝子変異があるからなのです。

モンゴロイドである日本人の欧米人にない一塩基変異(本ブログ、参考)はその組み合わせはいろいろとなり、何十、何百倍と個人によって違う感受性が生じてしまいます(図、右)。

増えるアルコール依存症と絶えぬ飲酒事故は日本人遺伝子の見地から社会環境を見直す必要がありますね。

こうした欧米の研究情報から得られない日本人特異な遺伝子多型による飲酒行動や疾患についてはぜひとも創造的な研究を行って健康日本を築きたいものです。

<長寿社会での資本づくり>
多くの人が罹る生活習慣病である多因子疾患は、各人固有の遺伝子多型の重ね合わせによるので解析をするのが困難、そして有病期間が長い、根治法がない、よって行き詰まっています。

ですからまずは自分で自分の身体に投資して、健康という資本を貯めましょう。そしてしっかり健康の自己管理をしましょう。

私の万歩計は、この一年は3、663、714歩です(本ブログ、参考)。

目標が達成出来た秘訣は、およそ7日で7万歩、を目指したことでしょう。

歩くことが良いのか、薬や病院には縁も無く、人生まっしぐら?です~

日本にはヘルス・キャピタルを、

私にはベンチャー・キャピタルを!!

どうぞ本年も宜しくお願いいたします。

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