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2011年03月11日

今年は檸檬が鈴なりです!!

今年は檸檬が鈴なりです!!<桃、クリ3年、レモン7年?>
昨年に、屋根に届くほど育った檸檬の木に初めて、一個の実がつきました。

それが何と、今年、数え切れないほどに!
25個でした。。。

猛暑のおかげでしょうか。そういえば黒アゲハがいつもひらひらしていました。

グリーンとのツートーンカラーのお洒落なオブジェも、いつのまにやらレモン色に変わりジューシーさが漂うようです。

種以外は全て、サラダに紅茶にケーキにと、初恋の香り?を満喫しています。

<ビタミンCの効用は>
レモンといえばビタミンC。

ビタミンCといえばご存知、その抗酸化作用による美白効果がまず挙げられます。

ビタミンCは抗壊血病因子として発見されたビタミンで、化学名はL-アスコルビン酸です。

なぜか、ヒトと猿、guinea pig(モルモット)はこのビタミンを自分では合成できません。
ですから食べ物からコンスタントに取らなければなりません。

大航海時代には、船乗り達は歯茎や皮膚などから出血する、壊血病にならないようにと柑橘類を船に積み込みました。

なぜなら、アスコルビン酸の一つの働きとして、皮膚や血管のコラーゲン繊維の生合成の補酵素としての役割があるからです。

今年は檸檬が鈴なりです!!今年は檸檬が鈴なりです!!もう一つ、脳内神経伝達物質であるドパミンからノルエピネフリンを合成する酵素反応でも補酵素として働きます(図)。
従ってアスコルビン酸は脳内の神経伝達物質のレベルに大きく関与しているのです。

アルツハイマー病患者の血中のアスコルビン酸レベルが低いという報告があります。ですからビタミンCを補えば、脳疾患の予防や治療が出来るのではないか、と研究が進められてきました。

加齢やアルツハイマー病モデル動物に、ビタミンCを投与したところ記憶学習の能力が向上したのです(参考文献

またビタミンC不足の母親からの子どもは、記憶・認識力など脳機能低下や神経細胞数の減少があることが報告されています(参考)。ダイエットは本人の健康のみならずに、よく注意しないといけないかもーー

うつ病などの神経疾患では上記の神経伝達物質の異常が考えられますので、ビタミンCの効果が期待できるかもしれません。

<脳疲労と生体内の過酸化反応>
脳機能にビタミンCが重要そうです。

私は、うつ病のみならず、慢性疲労症候群という、多種なストレスによって生活活動が極端に低下する病気で苦しんでいる方々のことにも思いを馳せます。

ストレスを受けると活性酸素が沢山出ます。酸化が進みすぎ、防御し切れなければ脳の神経細胞は死にます。免疫系や内分泌系も衰えます。

もちろん通常の生体内での物質代謝でも活性酸素は生じています。
しかし炎症の際やガン、組織における障害では異常に発生するのです。

過剰な活性酸素を早く潰してしまわないと、細胞構成成分である脂質や酵素などのタンパク質、DNAなどを無差別に攻撃して種々の障害を起こしてしまいます。

血管が活性酸素で損傷すると白血球が集まり、血管が狭くなり血栓ができます。血液が汚れ、動脈硬化も進んでいきます。

多くの動物は高ストレスに対抗して自分の体内でビタミンCの合成を盛んに行います。

しかしながら私達は進化の過程で、ビタミンCの合成酵素であるL-グロノラクトンオキシダーゼ遺伝子が変異してしまったのです。

老化と疾患の一途です。どうしましょう?

脳内に発生した活性酸素を除去できるのが抗酸化作用のあるビタミンCですね。

ビタミンCの特徴はその強い還元作用にあります。

アスコルビン酸は容易に酸化されてデヒドロアスコルビン酸(図)になり、その時、活性酸素を退治してくれます。

ですから活性酸素の産生が激しいストレスや喫煙ではビタミンCは多量に消費されています。ビタミンCが不足していては困ります。

ほんとうに、健康か病気になってしまうかを左右するのは、食べ物に含まれる栄養素を必要なだけバランスよく摂取できているかどうかによるわけですね。

ビタミンCは新鮮な野菜,果物,芋類,緑茶に多く含まれ,特に柑橘類に豊富です。

ちなみにその100g当たりのビタミンCの含有量は、レモン100mg、キウイ69mg、いちご62mg、グレープフルーツ36mg、赤ピーマン170mg、ブロッコリー120mg、じゃがいも35mgとなっています。

私は一日500mgを目指します。なおビタミンCは水に溶けやすく熱に弱いので調理に工夫が必要ですね。

<ビタミンCはオールマイテイ!!>
これからは認知症に、うつ病にビタミンCとなるでしょうか。

風邪にビタミンC、ガンにもビタミンC、は古くから言われてきました。

どういうわけか、日本は胃がんの最多発国です。

昨秋の、ノーベル賞に輝いたマーシャル博士の来日講演でのことです。

博士はピロリ菌が胃がんの原因であるなんて誰も信じてくれなかったが、反論の中でも孤独に研究を頑張りとおしたと話されました。
その中でちょろっと、胃の中の発ガン物質であるニトロソアミンの生成をビタミンCが抑制することを述べられ、未知なる食物が未知なる予防効果を持つかもしれない、とほのめかされました。

研究題材は尽きませんね~

温故知新のビタミンCです。
最近、時代の流れを感じる研究がありました(文献)。




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    Posted by 丸山 悦子  at 00:18│Comments(0)脳神経生化学
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