2012年10月12日
細菌が脳卒中をおこす!!!
<生と死は紙一重・・・>
脳梗塞は戦後5倍にも増大しました。
脳梗塞は脳出血、くも膜下出血、一過性脳虚血発作(脳梗塞の前兆)とともに脳卒中といわれ、脳血管障害に分類されます。
脳卒中は後遺症が治らず生活の質を著しく低下させてしまう疾患です。
厚労省の脳卒中のページを開けてみましたら‘脳卒中は生活習慣病だ’の字句が目に飛び込んできました。
リスク原因がいろいろ挙げられています(図、左上)。
30代の頃、品行方正のお友達がくも膜下出血で脳をかぱっと開ける手術をしました。
激しい頭痛で自ら救急車を呼んで病院へ運ばれると、たまたま脳外科医がいて直ぐ開頭したそうです。
そしてベッドの上で気がついた時は数ヶ月が経っていたとのこと。その間の記憶だけは全く思い出せず・・
お子さんもまだ小学生でした。脳血管は金属クリップで止めてあるので笑っても怒っても駄目、プールもいけないので大変、と話していました。
会うといつも生死を分けた一瞬の良い判断を喜び合います。
<神経細胞死を防ぎたい>
脳卒中は1980年まで死因一位でしたが医学が進み、死亡率は確実に減っています。しかし患者数は癌患者なみに多いのです。
現在、65歳の日本人の余命は男性が19年、女性は24年もあります。江戸時代なら0年です・・・
寝たきりや半身不随で過ごしてよいのでしょうか。
加齢になって長期の高血圧などで脳の細い動脈に血流障害が生じて神経細胞が死ぬと日本人に多い血管性痴呆となります。欧米ではアルツハイマー病の痴呆が多いですね。
何とか予防や予知が出来ないものでしょうか(本ブログ)。
脳内毛細血管の長さは地球二週半もあるといわれています。
無数の毛細血管は見えませんが脳内血管の映像(右内頚動脈の側面像)です。
動脈硬化(図、左下)で血管内腔が塞がり、その先の脳細胞に血液が送れなくなると脳細胞は酸素欠乏と栄養不足になります。この状態を脳虚血といい、しばらくすると脳細胞は死に脳梗塞になります(図の右下、上)。
脳出血の場合も局所的な環境の悪化で神経細胞が死にます(図の右下、下)。
その場所が運動に関係するところなら運動麻痺が起こり、感覚に関係があればしびれなどの知覚障害が、言語に関係があれば言語障害(失語)がおこるということになります。
治療は血管内に血栓が詰まる脳梗塞では血栓を溶かしたり、固まらないように治療します。血栓溶解療法・抗血小板療法・抗凝固療法などがありますが生体が持つ複雑な連鎖反応があるためまだ制御がとても難しい治療です。
<ミュータンス連鎖球菌が脳出血を起こす!!!>
驚きの論文を目にしました。
ミュータンス連鎖球菌は口の中にモショモショ沢山いる虫歯菌です。
虫歯菌の中にコラーゲン結合蛋白質を合成する菌があります。
血中のその菌は動脈硬化や高血圧で血管壁に傷がついたとき、その部位ではコラーゲンがむき出しになるので結合するとのことです。
普通は傷を治すために血小板が集まってくるのに菌が傷に集まり、血小板の集合を抑制してしまうのです(図、右上)。それで傷口から出血が止まらずに脳卒中となるわけです。
中野博士らは疾患モデルマウスでミュータンス連鎖球菌のPCRを脳や他組織でおこなったところ脳のみしかも損傷側でその菌のDNAを検出しました。そして血管壁損傷部位にその菌が局在しているとを明らかにしました(参考)。
歯周病菌も元凶だと聞きます。狭心症や心筋梗塞の原因となり、ときに心臓で菌によって増えた血栓(図、左下)は脳に流れていき脳梗塞もおこすとかーー
脳の健康のためには口の中の衛生も大変重要なことが分かりますね。
ヒトは細菌との共生体といえます。なぜなら私たちの身体には100種類以上の菌種と自分の体を作っている細胞数よりはるかに多い100兆個もの菌がいるからです。
親から貰った遺伝子のみならず将来はペットモドキ?の細菌遺伝子も個人情報の遺伝子となりそうです。
口の中の菌は幼児期に親から感染して増えるようです。口の中にどんな菌がいるのかは簡単に調べられます。自分が脳卒中になりやすいかどうか分かれば注意ができますね。
なにはともあれ細菌が血液に入らないように傷を作らないこと、そして血管の内壁に傷を作らないように、‘血液さらさら’を心がけた生活にすることが一番です。
ナスは動脈硬化や高血圧を予防するそうです。
あきなすびよめにくわせよ~~
鉢植えですがとても美味しいナスです。
赤とんぼが茄子紺の実と碧い空を行ったり来たりしています。
脳梗塞は戦後5倍にも増大しました。
脳梗塞は脳出血、くも膜下出血、一過性脳虚血発作(脳梗塞の前兆)とともに脳卒中といわれ、脳血管障害に分類されます。
脳卒中は後遺症が治らず生活の質を著しく低下させてしまう疾患です。
厚労省の脳卒中のページを開けてみましたら‘脳卒中は生活習慣病だ’の字句が目に飛び込んできました。
リスク原因がいろいろ挙げられています(図、左上)。
30代の頃、品行方正のお友達がくも膜下出血で脳をかぱっと開ける手術をしました。
激しい頭痛で自ら救急車を呼んで病院へ運ばれると、たまたま脳外科医がいて直ぐ開頭したそうです。
そしてベッドの上で気がついた時は数ヶ月が経っていたとのこと。その間の記憶だけは全く思い出せず・・
お子さんもまだ小学生でした。脳血管は金属クリップで止めてあるので笑っても怒っても駄目、プールもいけないので大変、と話していました。
会うといつも生死を分けた一瞬の良い判断を喜び合います。
<神経細胞死を防ぎたい>
脳卒中は1980年まで死因一位でしたが医学が進み、死亡率は確実に減っています。しかし患者数は癌患者なみに多いのです。
現在、65歳の日本人の余命は男性が19年、女性は24年もあります。江戸時代なら0年です・・・
寝たきりや半身不随で過ごしてよいのでしょうか。
加齢になって長期の高血圧などで脳の細い動脈に血流障害が生じて神経細胞が死ぬと日本人に多い血管性痴呆となります。欧米ではアルツハイマー病の痴呆が多いですね。
何とか予防や予知が出来ないものでしょうか(本ブログ)。
脳内毛細血管の長さは地球二週半もあるといわれています。
無数の毛細血管は見えませんが脳内血管の映像(右内頚動脈の側面像)です。
動脈硬化(図、左下)で血管内腔が塞がり、その先の脳細胞に血液が送れなくなると脳細胞は酸素欠乏と栄養不足になります。この状態を脳虚血といい、しばらくすると脳細胞は死に脳梗塞になります(図の右下、上)。
脳出血の場合も局所的な環境の悪化で神経細胞が死にます(図の右下、下)。
その場所が運動に関係するところなら運動麻痺が起こり、感覚に関係があればしびれなどの知覚障害が、言語に関係があれば言語障害(失語)がおこるということになります。
治療は血管内に血栓が詰まる脳梗塞では血栓を溶かしたり、固まらないように治療します。血栓溶解療法・抗血小板療法・抗凝固療法などがありますが生体が持つ複雑な連鎖反応があるためまだ制御がとても難しい治療です。
<ミュータンス連鎖球菌が脳出血を起こす!!!>
驚きの論文を目にしました。
ミュータンス連鎖球菌は口の中にモショモショ沢山いる虫歯菌です。
虫歯菌の中にコラーゲン結合蛋白質を合成する菌があります。
血中のその菌は動脈硬化や高血圧で血管壁に傷がついたとき、その部位ではコラーゲンがむき出しになるので結合するとのことです。
普通は傷を治すために血小板が集まってくるのに菌が傷に集まり、血小板の集合を抑制してしまうのです(図、右上)。それで傷口から出血が止まらずに脳卒中となるわけです。
中野博士らは疾患モデルマウスでミュータンス連鎖球菌のPCRを脳や他組織でおこなったところ脳のみしかも損傷側でその菌のDNAを検出しました。そして血管壁損傷部位にその菌が局在しているとを明らかにしました(参考)。
歯周病菌も元凶だと聞きます。狭心症や心筋梗塞の原因となり、ときに心臓で菌によって増えた血栓(図、左下)は脳に流れていき脳梗塞もおこすとかーー
脳の健康のためには口の中の衛生も大変重要なことが分かりますね。
ヒトは細菌との共生体といえます。なぜなら私たちの身体には100種類以上の菌種と自分の体を作っている細胞数よりはるかに多い100兆個もの菌がいるからです。
親から貰った遺伝子のみならず将来はペットモドキ?の細菌遺伝子も個人情報の遺伝子となりそうです。
口の中の菌は幼児期に親から感染して増えるようです。口の中にどんな菌がいるのかは簡単に調べられます。自分が脳卒中になりやすいかどうか分かれば注意ができますね。
なにはともあれ細菌が血液に入らないように傷を作らないこと、そして血管の内壁に傷を作らないように、‘血液さらさら’を心がけた生活にすることが一番です。
ナスは動脈硬化や高血圧を予防するそうです。
あきなすびよめにくわせよ~~
鉢植えですがとても美味しいナスです。
赤とんぼが茄子紺の実と碧い空を行ったり来たりしています。
Posted by 丸山 悦子 at 22:50│Comments(0)
│脳神経生化学