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Posted by たまりば運営事務局 at

2010年11月28日

人工生命、シンシアの将来は?

<執念の賜物>
ベンター博士はベンチャーを立ち上げて15年、この春、ベンター研究所で合成細胞の創生に成功しました(文献参照)。人類史上に残る、偉大な功績とも伝えられました。

彼らは、真生細菌から遺伝子(DNA)を抜き、合成したDNAを入れて、自ら複製、増殖する人工の生命体、愛称・シンシアを創ったのです。

短い合成遺伝子の導入なら、実験室で細菌の形質転換のために使われる通常のテクニックです、が、彼等は桁違いに長い、100万塩基対を入れました。その遺伝子発現のために、一個の配列ミスも許さない緻密な研究を行い、ゲノムエンジニアリングの成功を導いたのです。

さあ、任意の遺伝子を持った細菌が作れるようになったぞ~~。
テロリストを喜ばせてはいけません!

ベンターの、細菌を用いた、萌芽的とも見える合成生命の研究は、ヒトの命も合成することになるのでしょうか?
ちなみにヒトのゲノムは30億塩基対(非遺伝子部分が半分以上)ですから、人工人間は難しそうですね。合成核酸から意味あるゲノムへの道はまだまだ遠いーーー。
しかし、研究者の執念は尋常ではないところがありますから、ブレークスルーが有るかもしれません。

どうしましょう?


補足:
生物は、細胞内に核が有るか無いかによって、真核生物と原核生物に分けられます(図参照)。
私がヒトの歴史で記載(9/29記)したのは、全て真核生物です。その左隅に菌界とあるのは、紛らわしいのですが、細菌(バクテリア)ではなく、きのこやカビの類で、核の構造を持っています。

細菌がこの菌や植物、動物とは異なっている点は、遺伝物質のDNAを囲む構造が無く、細胞質の中でむき出しであること、また細胞膜の外側に細胞壁を持つことなどです(上図を参照)。

なおウイルスに関しては、脳が障害されるポリオウイルスとか日本脳炎ウイルスなどがよく知られ、恐い生物と思いがちです。が、寄生しないと増殖出来ないので生物とみなされません。

<科学にはさまざまなギャップ>
生命を作る、そこに描く方法は私のみならず他の方も、ベンターのように細菌に移植するのではなく、全くすべて人工の、即ちリポゾームのような人工脂質二重層膜に合成遺伝子と幾つかの酵素蛋白質を入れる、ということかもしれません。
でも細胞質が最初に必要だったのですね。

話しは跳びますが、先に、試験管ベービーの技術はノーベル賞になりました。惜しいことに?インキュベーターの中からオギャーとはなりません。細胞が分裂・増殖して分化を遂げて個体を維持するまでには、伺い知れないほどの高いハードルがあるのでしょう。

私は学生時代に、「緑の葉を皮膚に埋め込んで光合成すれば、ご飯を食べないで済む」と言ったら「錬金術師みたいだね」と笑われたものです。が今や、錬金術は、核化学的には可能であることが分かっています。
「不可能なことは無い」と言ったナポレオンも思い出されます。

<宇宙と生命の起源>
私は9月29日のブログにおいて、人類の歴史の図に、137億年前に宇宙の誕生を入れました。
その前は何なのでしょう。
無から有が生じたのでしょうか。

現代量子化学が教える所では、無というものは無い、バーンと新星爆発で素粒子が出来、だんだん重い元素が作られてきた、と説明するようです。そのような無を認識するには、まだ私達の脳は訓練が足りないように思われます。

進化論を受け入れるなら、無生命から出現したという生命の起源を考えざるを得ません。
宇宙の起源のイメージ化に比べれば、既存分子から始める、実験化学を基盤とした生命の起源は、はるかに安心して、その変遷が納得出来ます。生命が、合成核酸から創れたのですから。
そしてなぜか、私はヒトに至るまでの生物の長い歴史を、時空を越えて優しく受け入れられるのです。

<ヒトとはーー>
地球環境をchange出来るのがヒト、いえ、してしまった、のがヒトです。
使い過ぎてしまった地球資源や破壊してしまった自然という、ここ数百年の暴走を?私達は反省するようになり、世界中が一つになって考えよう、と動き始めました。

これまで、テクノロジーを発展させて、豊かな生活を得ました。

遺伝子工学による遺伝子組み換えによって、作物は生産効率をあげられます。そして、原油エネルギーの代替としてバイオエタノールの作成も可能としました。

人類は、細菌やウイルスとの闘いの歴史でもありました。
しかし今や、例えば、感染症の治療では、遺伝子組み換えの蚊によって、沢山のヒトが命を落とす、蚊が媒介するマラリアを絶滅することが出来そうです(参考文献)。

しかしこれらのメリットには、地球の自然を守ること、生態系を保存しよう、という叫びとは、折り合わないことが多々あります。

進歩が孕む功罪をどのようにバランスを取るか、私は、現代人の責任はあまりにも重いと思っています。
  

  • Posted by 丸山 悦子  at 00:38Comments(6)脳神経生化学

    2010年11月14日

    ヘルスケア: カロリー制限で寿命の延長

    <認知症の予防とそのメカニズム>
    日本では超高齢化が進み、老化による脳疾患が増大して、大きな社会問題となっています。

    老化による脳神経系のダメージは、本人の自立した生活を奪うばかりでなく、精神障害も起こしますので、周りの方も大変です。

    未だ、脳機能障害の治療法は解決していませんので、若い時から「予防」することが極めて重要です。

    ところで、脳神経系のダメージは、どのように生じて、どうしたら、防げるのでしょうか。

    老化による脳疾患、パーキンソン病(PD)や筋萎縮性側索硬化症(ALS)、アルツハイマー病(AD)および脳梗塞は、主に、酸化ストレスが関与していることが知られています。

    酸化ストレスとは、生体内で生じた活性酸素などによる酸化力が体内の抗酸化力を上回った状態のことです。

    酸化ストレスは、脂質、蛋白質、糖、核酸などを酸化変性させ、細胞機能を障害したり、炎症反応を誘起したりします。

    脳は、脂質に富むため、酸化損傷されやすく、酸化ストレスが亢進しやすい組織なのです。

    従って、いろいろな抗酸化物質や抗炎症物質が含まれている野菜や果物を食べれば、細胞の酸化還元状態の破綻が防御されたり、いち早く修復がなされたりします。

    認知症の予防としては、「食べ過ぎない」、「適度な運動をする」、「野菜や果物を多く摂取する」、という生活習慣の改善が叫ばれています。

    種々の動物実験から、カロリー制限をすると、その最長寿命が延長されて、さらに、生活習慣病、神経変性疾患、ガンなど、さまざまな疾患の発症、進行が抑制されること、が分かってきました。

    では、なぜ、カロリー制限や運動が良いのでしょう。

    <軽いストレスが命を活性化>
    これまでは、カロリー制限の効果として、血糖値が低下して、細胞内のエネルギー産生器官であるミトコンドリアのATP産生が低下し、細胞の酸化をする活性酸素種(ROS: reactive oxygen species)の産生が抑制されるから、と考えられました、が、最近では、カロリー制限は、軽度なストレスとなって、即ち、良い刺激となって、生体が、酸化亢進という悪い環境に立ち向かえる、即ち、生体が持つ適応対応力を高める、と理解されています。

    運動をすれば、ミトコンドリアでの、酸素消費・ATP産生が亢進する結果、必然的にROSの産生は増加して、細胞にダメージを与えます。

    従って、過度の運動は、生体にとって有害です、が、適度な運動は、血流増加による栄養補給のみならず、軽度な酸化ストレスを生体に与えることとなって、機能蛋白質の発現増大などを導きます。

    そして、細胞はより大きな酸化ストレスに対して、抵抗性を得て、準備万端な体制作りが誘導される、というわけです。一粒万倍、備えあれば憂いなし?ですね。

    うつ病や自殺者が後を立たない現代社会は、脳の持久力、いや、耐久力と言いましょうか?筋肉以上に求められそうです。

    <長寿へは、腹五分、運動、そして、ファイトケミカルズ>
    これまでの研究で、認知能力の改善に効果があったものとして、大豆イソフラビン、茶由来のカテキン、ハーブ抽出物、きのこ類、などが報告されています。

    最近よく目にする、ファイトケミカルとは、必須栄養素ではありませんが、欠乏すると、病気になりやすくなる、栄養素のことです。

    野菜や果物に含まれる植物由来の、それ自体が抗酸化能を持つ、アントシアニンのようなポリフェノール類やカロテノイド類などの成分です。酸化ストレスを緩和する力がありますので、疾患の予防や老化抑制に役立つ、といわれます(上図、参照)。

    ストレスと戦うファイト(fight)がある、ファイト(phyto)ケミカルを、日々しっかり取り入れましょう(下図、参照)。

    カナダの砂糖楓から取れるメープルシロップがビタミン、ミネラル、ポリフェノール類が多いとのことです。私は、酸化ストレス予防戦略として、ファイトケミカルが豊富な、アントシアニンの多いブルーベリージャムやメープルシロップを、ヨーグルトに少し掛けることに、しました。

    何はともあれ、生体の酸化還元状態をチェックできる、その評価システムを開発することが、一番の予防戦略ですね。

    <科学的に対処するには>
    細胞は、環境応答への情報伝達をすべく、細胞の酸化還元状態によって、増殖、分化、細胞死、へのルートを決定します。

    アルツハイマー病やパーキンソン病の脳では、不可逆的に酸化が進んだ酸化物質が見つかっています。

    問題は、脳の神経細胞は、ほぼ全てが分化が終結していて、もう分裂・増殖しないことです。従って、ストレス過多で酸化ダメージを受けると大きな痛手です。

    脳は、送られた多量の血液から、栄養成分を得て、精巧に機能しています。その機能の維持のためには、常日頃から、ファイトケミカルや多彩な食品を合わせ摂取することが重要なのです。

    自分の血液などを分析して、栄養の取り方や体の酸化ストレス亢進の状態がチェック出来て、数字で記録されたら、どんなに素晴らしいでしょうか。

    今後の研究者の役目ですね。しかし、新規技術の創出には、高額な分析機械の購入から始めなければならないのです。

    私は、人々が、ストレスや脳機能関連物質の異常をセルフチェック出来る、「脳・アンシン・キット」の開発を目指して、目下、奔走しています。
      

  • Posted by 丸山 悦子  at 22:45Comments(2)長寿健康社会

    2010年11月01日

    紫式部はアントレプレナー第一号?

    <紫式部のライバルはーー>
    秋雨で紫式部がたわわに、実がいっそう紫を増しました。

    園芸店で売られている紫式部は、小式部(和泉式部の娘)が本名で、山野で見かける、実が少なく質素な感じの方が本当の紫式部とのことです。

    清少納言が紫式部のライバルのように思われますが、実は、宮廷で同じ中宮彰子に仕え、既に和歌の才能を発揮していた和泉式部(36歌仙の一人)が、紫式部のライバルでした(図、参照)。

    いずれも娘をつれてのご奉公ですが、和泉式部親子は、貴公子達の人気の的で、恋多き女性、として有名です。

    思えば、私は、「古典はコテ~ン、コッテン」とか言いながら、文系組に教科書を抱えて移動、しかし授業中の頭の中は、いつも方程式の解を求めていました。が、どうでも良いことは、しっかり頭にあります。

    紫式部は不美人、頼りの父親も越前に下向させられ、晩婚に、そして高齢出産。
    高齢な夫は直ぐ亡くなりシングルマザーに、こういうわけで、頭は良いのだが職が見つからないーーなどなど

    ところが、紫式部は小さい時から物覚えが良く、当時男子だけの学問であった漢籍に長けていたため、名が知れ渡り、やがて宮廷の教育係りへと参内することとなります。

    <日本一の権力者、藤原道長の宮廷サロンファンド>
    藤原道長は、その権力を文化の育成にも大いに発揮します。

    時は、摂政関白の時代、朝廷政治にも参入すべく藤原道長は、一条天皇には、中宮定子という后がいるにもかかわらず、自分の長女の彰子(しょうし)を、一条天皇の后として入内させます(図、参照)。

    道長は、枕草子で有名な才女、清少納言を抱えている中宮定子に負けじと、中宮彰子には、漢詩、漢学に目聡い、紫式部を房のブレインとしてスカウトするのです。

    宮廷に仕える、中、下流貴族出身の女房達は、家督の栄光のためにも、また女官へのステップアップのためにも、男性の学問である仏典や漢詩に研鑽します。

    そして、漢語を日本でアレンジした、仮名、で和歌やものを書きはじめ、競って能力をアピールすべく、女性が元気な時代を作りはじめたのです。

    こうして平安中期(1000年)には、女流日記文学が花開きます。

    宮廷の様子を書いた清少納言の「枕草子」、藤原道綱の母による、多くの妻を持つ夫(兼家)への長嘆息であり、通い婚制度への批判ともみられる自伝「蜻蛉日記」、菅原孝標の娘による、源氏物語をまねた回想録的フィクション小説である「更級日記」、宮廷の恋愛小説である「和泉式部日記」があります。

    これらは日記と言えども、今の日記にあらず、必ずや女性の立場に、視点がおかれています。

    さて、紫式部の書いた「源氏物語」は、と言いますと、道長は、紫式部の才を認めていましたので、女房の部屋にやってきては作品を促します。

    この点が、あふれ出る思いを綴る、他の女性の作品と違います。

    当時の恋愛は、貴婦人は、人前には顔を見せないことが奥ゆかしいことでしたので、中将たちはその後姿に恋焦がれ、女房にキューピット役を頼む、というパターンでした。

    ですから、女房の間では、あらゆる貴公子達の恋愛の話に尽き果つことがありません。

    貴公子、光源氏の恋愛話は、当然ながら、女房の間で人気の的。その面白楽しさを伝えようと、書き写されて、読み回しもなされます。

    しかし、紙や墨は高価なもので、簡単には手に入りません。そのサポーターとなったのが財ある道長でした。

    物書き、と言うのは、自分が書きたいから書く、はずです。

    が、紫式部は特化した才能と、道長というパトロンを得て、自ずと文筆の新起業家となったに違いありません。

    <宮中キャリアーにパトロンの後押し>
    道長は、「あっち(中宮定子)が随筆(枕草子)なら、こっち(娘の中宮彰子)は小説だ(源氏物語)!」とばかりに、房を増設したり、才女には、その世話係りまでも雇ってあげたりして、思う存分執筆の仕事をさせてあげたようです。

    むろん、宮廷の房、というサロンが、才女達の作品発表の場として、拡充されました。

    遂に!!サロンには、文学が趣味の一条天皇も足繁く通い始めーーー道長はシメシメ

    紫式部は、こうして権力者達に気に入られ、執筆に拍車が掛かります。才能あるが故ですね。

    54帖という世界一長い小説となったのは、道長が紫式部に「もっと書け、もっと書け」とーーー、さもありなんです。

    そういえば、研究・論文の仕事もまさに個人事業主的です。

    パトロン道長のような研究室もあったかも~~

    さて、一昨年が、源氏物語千年紀。

    夜もすがらの王朝貴族たちの雅な?社会と政略闘争の背後に、私は、女性新起業家の捗捗しい台頭を感じます。

    <起業の成功>
    紫式部に問はずとも、起業家の成功に必要なものは、才能、ファンド、マーケット、ですね。

    ファンドといえば、欧米では、寄付者の名の付いた文化施設や大学のファウンデーションが沢山あります。
    日本の隠れ大金持ちの、社会貢献事業や文化創出のための寄付・基金への志しは、藤原道長と較べずとも、希薄と言わざるをえません。

    エンジェルさんが増えて欲しいですね。

    えっ、「早く、自分で起業を成功させて、そうなれ!」、天の声??かしら、んん

      

  • Posted by 丸山 悦子  at 21:42Comments(4)ベンチャーはアドベンチャー

    2010年10月20日

    新参ブロガーのあれ・これ

    <教え:その人間を、説明すること。。。> 
    ブログをはじめてまだ、3ヶ月ほどです。

    社会的起業・三鷹コンソーシアムにおける講座で、作成法を学びました。

    授業で先生は、「お客様の信頼に足る人間である、それを理解して貰うように、日々の自分の顔を示す、のです」と、おっしゃられました。

    仕事の言葉をとおして、自分の顔を浮きあがらせる、とは、芸術作品にも劣らぬ、高尚な営みに感じられました。

    <スタイルは、ひとそれぞれ>
    塾仲間のブログを訪問してみますと、情報提供型(起業の計画・実践の報告)と、文化創造的なもの(創作品の提示、経験・考えの表明)の二つに分けられます。

    私は、しばらくは、生き物としての人間、や健康の維持について、新たな認識や課題を掘り起こせるような、そんなページにしたい、と思いました。

    方針は、そのときどきに湧き出た考えを、大題目、小題目に分ける。

    きっと訪問者は、題目から文章に目を移し、そして次に、添付図や表、リンクした文献などに目を通す。

    そして、私の至らない点について、コメントをして、最後に、庭の可愛い花の写真を見て、お口直しを~~。

    書いて、互いに訪問、そしてコメントし合って交流、これがブログの基本でしょうか。

    お会いしたことが有る方からのコメントは、また一段と、想像が膨らみ、脳の健康に良い気がいたします。

    <はっ!とする、はっ!とさせるブログにーー>
    ネットについては、「3次情報なんて、時間の無駄ョ」の友達もいます。
    しかし、情報の相互伝達の速度や情報量は、ネットのメディアの右に出るものはありません。

    訪問をすれば、文殊の知恵が、そこ、ここに瞬いています。

    書き立てのブログは、思いが溢れ、気がついたら文字の洪水ーーということもありました。

    どのように使うのも自由なブログですが、何らかの意味で読者のためになる、という意識を持って書くセンスは、大切にすべきですね。

    ブログの世界にまず一歩、その結果、人は如何に多様なものであるか、という深い認識を得ました。

    それゆえに、私には、不思議なエネルギーが、吹き込んで来ます。

    <日ごとの糧>
    現代社会が今日まで発展したのは、ヒトが言葉を獲得して、思考が出来るようになったからです。

    思考したことを記憶(脳内と脳外)出来るようになると、洞察力が深まり、自ずと文明が開花しました。

    言語と洞察と知は、同じヒト科で、私達と遺伝子が2%しか違わないチンパンジーでさえも、今後、獲得する可能性は無いでしょう。

    私達だけの、素晴らしい能力です。

    小学校で、「縄文・弥生時代の人々は、まだ文字というものが無く、口伝え文化であった」と、教わりました。
    「日本人は、記憶力が凄いんだ!」と、びっくりしたものです。

    大陸から漢字が伝わると、やがて、日本人は漢字とかなの二重言語を発明して、他に類を見ない、豊かな表現が出来るようになりました。

    当然ながら、日本人の精神構造も、特異なものとなりました。翻って、昨今では、あいまいな日本人、もたれ合い精神、という言葉まで耳にします。

    さて私の、もたれブログの今後は?

    1たす1は、100、のような輪の広がりを、夢見ています。

    ウルトラ・ビギナーのブログ観でした。


    右の怖そうな実は、夏に咲いた、あの白い、優しい花(8月12日、記)のものです。

    もうじき、パカッと、口が割れ、種が大地に、広がります。
      

  • Posted by 丸山 悦子  at 22:19Comments(4)ベンチャーはアドベンチャー

    2010年10月09日

    彼のニオイセンサーは、100万倍!

    <ぬいぐるみ?それとも、ホンモノ?>
    2kmほど遠くのスーパーまで、ウォーキングを兼ねて買い物に、出かけました。

    住宅街でふと首を振ると、庭越しに、ガラス戸の向こうに、大きなこげ茶色のぬいぐるみが??

    もしや、本当のセントバーナード? 私は、アッカンベー、ベロベロバー、をしました。が、ビクともしません。
    ぬいぐるみ、かぁーーーいや、大き過ぎる?

    今一度、確信を得たくて、傍の電信柱に隠れて、ぱっと出てみました。

    私は見逃しませんでした、垂れ目の中の大きな眼球が、チョロッと一瞬、動いたのを。

    あんな大きな犬が、座れる位の広い家に住みたいな、と思いながら、帰りました。

    <誰が決めるの?散歩コース >
    それから、一週間ほどたった頃、私は家を出たとたん、固唾を飲みました。

    何と、前方に、いつかのセントバーナードが、二人の調教師を連れて??? のっし、のっし、とこちらに来ます。

    100kgの巨体に、飛び掛かられたら、ひとたまりもありません。

    踝を返そうか、躊躇しました。が、私は、前方をしっかりと見て、他人を装いました。

    それでも、通り過ぎる時、彼の顔を横目で、見てみました。

    何と、私を、あの優しい瞳が、見ていたのです。

    しばらく歩いて、そっと振り返ってみますと、ふっさふっさと、幸せそうに歩いていきました。

    どうやってあんな遠くから、この路地まで来たのでしょうか。

    私達は、何ごとも、納得したい、似た者同士なのですね。

    彼は、救助の仕事がなくても、ガラス越しに道行く人を見ながら、脳の活性化のために、自己啓発をしていた、のだと思います。

    私達も、健康のセルフチェックには、余念無きよう、日々を送りたいものです。

    <嗅覚の仕組み>
    セントバーナードは、その高度な嗅覚に加え、それを記憶する能力が高いので、特にスイスの雪山で救助犬として、役立ってきました。

    犬の嗅覚の鋭敏さは、警察犬のみならず、最近ではガンの発見のための診察犬として、訓練がなされています。

    ガンだけではありません。疾病では、細胞や組織の代謝様式が異常となりますので、その物質の変化を、犬はニオイセンサーでキャッチ出来るはずなのです。これから、期待される新分野かもしれません。

    空気で運ばれるニオイ分子は、鼻孔から鼻腔に入って、粘膜にトラップされます。そして、嗅覚細胞の腺毛受容体に結合して刺激すると、神経線維が電気信号を発生します。

    図において、ニオイの成分は、鼻孔から鼻腔の嗅上皮の粘膜 → 嗅腺毛の受容体 → 嗅覚細胞の興奮 → 電気的インパルス → 嗅神経線維 → 嗅球  → 大脳 へと情報が伝わります。

    五感の中でも、特に動物の嗅覚は、餌取り、縄張り、交尾、と生存の中枢です。

    この複雑な情報処理のしくみを明らかにすることは、解析が難しい、高次脳機能の研究に必須です。

    良い香りは、大脳辺縁系に働きかけ、楽しく心地よい記憶を引き出します。そして、私達の自律神経は整えられ、リラックスします(図の点線)。

    では、嫌いなニオイでは、どうでしょう。嗅覚情報と記憶・学習、との関連について、最近、面白い論文が出ています(文献参照)

      

  • Posted by 丸山 悦子  at 20:39Comments(7)脳神経生化学

    2010年09月29日

    鶴は千年、亀は万年、ヒトは無限~

    <花の命はーー>
    厳しかった猛暑の日々を振り返ってみますと、誰よりも元気だった百日紅が思い出されます。

    七月から、どこの街路も、白、桃、深紅の花が目いっぱい賑わっていました。

    何とまだ咲き続いていますので、今年は、東京で100日がクリアー、です。

    百日紅は幹がすべすべなので日本では、さるすべり、と読みます、が、中国では、恋人の帰りを100日間もたたずんで待った場所に、何と100日間、花が咲き続いた、として名付けられたそうです。

    どんな花も、いつも、余りにひたむきなので思わず足を止めます。

    そして、それが乗り越えた冬の日々に想いを馳せてしまいます。

    <生と死の狭間で>
    亀の寿命は百年ぐらい、とか。

    もっと下等動物で、長くても数百年。

    しかし、植物なら屋久島の杉が数千年、と凄いです。

    ヒトの寿命は江戸時代が50歳、今は85歳、やがて130歳。

    食べ物、運動など環境が整えば150歳以上も可能とのこと。

    やっぱり、嬉しいことですね~

    体の中を見れば、赤血球は120日、腸の上皮細胞は3-5日、胃は18時間程度で細胞は生まれ変わっています。

    まさに生々流転です。

    でも、みんな同調していますので体を少し変えてみよう、と思ったら石の上にも3年かな、と私は思います。

    エェッ、手っ取り早い薬に頼りたい?

    分化しきった神経細胞と心筋細胞を除いて、正常な細胞はあるところで分裂を停止して、死にます。

    ところが、何かの引金によってその箍(たが)が外れてしまったのが、がん細胞です。

    ガン治療や未来(無限)の命のためには、生き返りの機構(細胞蘇生)や生まれ変わる機構(細胞分裂と増殖)の研究が重要ですね。

    <ラインを振り返り、そして、ラインを引こう>
    単細胞から機能分化した多細胞体はやがて有利な形質を残しながら、複雑な機能をもつ高等生物へと進化しました。

    私達、現生人類は15-20万年前にアフリカで誕生しました。

    右図にその歴史の概要を描いて見ました。

    私達は、長い世代交代によって獲得した形質を蓄積・係累して、ついに、知性あるもの(サピエンス)になれたのです。

    ところが個人の歴史では、新陳代謝して細胞が分裂増殖するとき、悲しいことに、全く同じ細胞を生じることが出来ません。

    そのたびにエラーを増してしまうのです。

    そして修復や防御をしきれなくなると、遂に生命の存続が断たれます。

    ですから、「働きバチ」となって、新陳代謝を激しくして、過度に細胞の生まれ変わりを促進するのは考えものなのです。

    この頃よく耳にするスローライフの意味する所は、超長寿を目指す、副交感神経型社会への礼賛、ということですね。

    私達は、何処から来て、何処へ行く、のでしょうか、ふと立ち止まった秋の夜長でした。



      

  • Posted by 丸山 悦子  at 21:00Comments(2)長寿健康社会

    2010年09月21日

    秋は和紙にクルまれて---

    <尺八の「枯葉」で迎えた秋>
    先日、尺八のライブを聞き、私の脳はもうすっかり、秋モードになりました。

    三味線と言えばお座敷、尺八といえば虚無僧、そんな程度でした。

    目の前に、背までの長い髪の楚々とした方が、クラシックなピアノ椅子に座って、スッと尺八を口に。

    脳の中の旋律を追うかのように、かすかに開けた目がわずかに動く、指がすすっと、5つの穴の上を泳ぐ。
    それは、さながら、かろやかなスケッチ絵、でした。

    ビートルズの曲に続いて、シング・シング・シング、アメリカン・パトロールそしてシャンソンの枯葉。

    尺八の楽譜には無いものばかりです。

    その音の広がり方は、和紙で優しく、脳が包まれていく、かのようでした。

    <ヒーリングのためには>
    何事も思うようにはいかないストレス社会、ストレス解消できる趣味をもつことはヒーリング法の一つです。
    すでに、リラックス系の音楽を聴く、軽い運動やストレッチをする、アロマなどの「癒し」やお香を焚く、ツボを押す、これらは現代人の自律神経系の養生法として広まっています。
                 
    表に、自律神経系(交感神経系と副交感神経系)がどのように身体で働いているか、をまとめてみました。
    いらいら、カッカッ、ブスブス、は自律神経系が交感神経系の方に傾きます。

    その時、血中に悪さをする活性酸素が増え、その結果、免疫力を発揮するリンパ球の活性や数が抑制されます。

    その効力の減少は、感染をおこしやすく、またガンを発生しやすくさせてしまうのです。

    夏の冷房による体の不調は、楽しいことをして、身体を副交感神経優位へと導いて、早めに回復させたいですね。

    <尺八の妙味>
    現代は、軒先で尺八を吹く虚無僧を見かけることはありません、が幼い時の記憶はあります。

    何を想うて、吹いているのかな、とーー、幼な心にも、なぜか、虚無僧の出で立ち、風貌に、普通の人にはない超越を感じたものです。

    今では、あの虚無僧の品格?は、尺八の音色がもたらす内面の平らかさ、すなわち、「副交感神経系の優位」に有り、と勝手に思っています。

    もう、小さな秋がそっと近づいてきました。
      

  • Posted by 丸山 悦子  at 07:27Comments(7)脳神経生化学

    2010年09月14日

    四十而不惑、今は、アラフォー而不調

    <こころと体の変化点>
    私は若い時、論語の中の、四十にして惑わず(四十而不惑)、五十にして天命を知る(五十而知天命)のところに憧れました。

    「あなたぐらいョ、歳をとりたいなんて思っているのは」と、言われたものです。

    ところがどうも現実は、違っていました。

    かなりの方が体調の変化に戸惑っている、ことが分かりました。

    孔子は、哲学に一心で、身体の変調など気にならなかったのでしょうか。

    いいえ、古来よりヒトの生物学的適応力は変わっていませんから、きっと、現代の大量消費、大量生産の社会構造が、精神的にまた肉体的に、負荷となっているに違いありません。

    <天下の分かれ目は40歳>
    男女の性差は、生後早期に、脳が、自らの生殖器で産生する性ホルモンに曝されることによって、生じるのです。脳神経細胞の情報伝達や神経ネットワークは、性ホルモンによって大きな影響を受けます。

    図はヒトが40歳を境に、性ホルモンのレべルが著しく低下することを示しています。

    脳の視床下部(8月21日、脳の図)が性ホルモンのレベルを調節します。

    ところが女性ホルモンを出す卵巣の機能は、加齢によって低下しますので、視床下部はそのホルモンを出すよう指令を出し続けます。

    やがて、頑張りすぎて不調となった視床下部では、そこはまた自律神経系(交感神経系と副交感神経系)の中枢でもありますので、そちらの機能も乱れてしまうのです。

    女性ホルモンのレベルの変動は激しいので、ひとによってバランスの崩れ方も異なり、更年期障害は千差万別の症状となります。

    しかし、より早い身体的、精神的なケアによって、かなり緩和される、とのことです。

    <ホルモンとホルモンの凌ぎ合い> 
    生体はその状態を一定に保つべく、ホルモンレベルはフィードバック制御されています。

    体内ホルモンが正常であれば、心身ともに快適な生活が送れます。

    不規則な生活、時間に追われた生活では、気温や明るさに応じて分泌が変動するホルモン産生が乱れ、また副腎からはストレスホルモンが過剰に分泌され、脳機能や免疫機能の働きが損なわれます。

    現代人はとにかく日頃に、自分でしっかりと健康管理を行い、ホルモンを放るもの、にしないことが大切ですね。

    <性ホルモンと脳機能そして生物の存続について>
    各ホルモンは、ターゲットとする組織の細胞にある受容体蛋白質に結合して、外界の情報を細胞内に伝え、そこに必要な蛋白質の合成スイッチをオンにします。

    性ホルモン受容体は、神経細胞のシナプスの膜上にもあって、記憶などのヒトの高次機能に影響します。 

    怖いことに、この受容体に結合してしまう、構造が類似した、外来性の物質が沢山あることがわかりました。

    外因性内分泌撹乱化学物質、いわゆる環境ホルモンと呼ばれる一連の化学物質(農薬、医薬品、ビニール、合成洗剤、防腐剤などから)で、代表的なものは、発がん性や生殖毒性が極めて強いPCBやダイオキシン類です。

    それらの垂れ流しは、ヒトの神経機能や内分泌系に悪影響するばかりでなく、動植物の生殖システムにも大きな影響を与えます。
    なぜなら、それらの分子は脂肪組織に蓄積しやすく、また分解されにくいため、食物連鎖によって濃縮されていくからです。

    今なお、この人為的汚染の処置は大きな生物学的社会課題です。

      

  • Posted by 丸山 悦子  at 19:56Comments(6)脳神経生化学

    2010年09月08日

    猫の日本語!科学になる日は--

    <女性社長の言葉にドッキン>
    三鷹起業塾の講義の中で、在宅女性を生かす会社を起こして、成功なさった女性社長がおっしゃいました。
    「起業など考える前に、お隣りの前も掃除する、近所の方には先に笑顔で挨拶をする、その方が大切です」と。

    それほどに、事業の成功には人と人との関係が大きいということなのですね。

    私は、お隣りに吹き溜まる、我が家の落ち葉を掃く、のは当然と思っていました。

    早朝、日課である花の水遣りをしていますと、よく散歩の猫に出会います。
    それからは、私は大きな声で「おはよう」と言います。

    私の顔をしっかりと見て、中猫なのに子猫のような声で、「ニャーオ」と応えます。

    その眼差しに、清々しい一日がはじまるようになりました。

    <無意識の世界>
    ある朝、三軒先の角から、その猫が猛烈な勢いでダッシュしてきました。

    驚いたのは、しじまの朝に、こだまするが如き、ぱかっぱかっというまるで馬のひずめのような大きな音です。

    私の脳では、猫のぽっちゃり肉球とアスファルト、馬のひずめの画像が交互に浮かび、そして、どうして肉球なのにこんな大きなひずめの音がするのだろう、なぜだろう、と、わずか数秒の間、頭を捻っていました。

    3m手前で急停車したかと思うや、何と、猫は私を見上げて、「走っちゃいました」と言ったのです。

    びっくり仰天して猫を見つめれば、何か秘めた、恥らうような、とまどうような顔付きでもありました。

    明らかに、私が猫の顔付きを認知した後に、私の脳に、「走っちゃいました」、という言葉が出現したのではありません。

    最近の研究で、霊長類では脳にミラーニューロンという神経細胞があり、鏡のようなシステムによって、同種で観察した行動を自分の脳内でシュミレート出来る、と言われています。

    私の脳は猫の脳レベル??

    それにしても、お早よう、なら分かりますが、それはおよそ私が思いつかない、使うことがない言葉使いです。未知なる世界ですね。

    このミラーニューロンのシステムは、共感する心や言語能力の発達との関係があると示唆されています。
    他者を理解出来ない心の疾患では、このシステムが低下しているともいわれ、今後の解明が重要です。

    今回の猫とのこと、科学するにはまだ時間が必要、おこがましく感じますが、書いちゃいました(猫のまねです)。

    <頼れるのは脳ばかりーー>
    先に、私は、<脳の不思議な力>、数秒間の脳が救った塾長の命、について書きました(記、8月21日)

    また昨日は、副塾長が「八方塞がりも、熟慮と情報、そして寝て待てば解決する」と、脳の素晴らしさ?をブログに書かれました。

    健康なら何でも乗り切れるのですね。

    猫とではあらず、face to faceでこそ、商談も成功し、そして、眠ったあとは、第六感やひらめきによって、更なる飛躍が得られる!!

    本当に、脳の素晴らしさを感じ合える社会でありたいですね。 

    ですから、私は、人々の健康維持が持続出来ますように、現代科学の力をもってして、尽力したいと思います。  

  • Posted by 丸山 悦子  at 19:20Comments(2)ベンチャーはアドベンチャー

    2010年09月02日

    ヘルスケアのベンチャーは花盛り?

    <ヒトの恒常性維持>
    生き続ける、ということは外界の変化(刺激)に上手く対応して、恒常性を維持出来る、ということです。

    外からの刺激はまず、五感(視、嗅、味、触、聴覚)の神経を通して脳幹部(延髄、橋、中脳、視床下部、視床)や大脳に伝えられます。
    そこでは複雑な神経回路網によって情報の処理と統合が行われ、その結果、身体運動のコントロールや、認識や思考などの精神活動のための指令が出されます。

    しかし、脳の営みには脳の分子以外も大きく関わリます。


    上の図は、身体の各機能は、ホルモンなどの微量で効く生体物質によって相互に調節し合っている、仕組みを表しています。

    ストレスや精神的変化があると、脳は直ぐに、視床下部ー下垂体に影響を及ぼします。
    そこでは生命を守るべく、ホルモンの産生によって応答し、直ぐ傍の血管中に分泌させ、ホルモンの血中バランスを変化させます。
    その変化は血中の免疫系細胞のみならず、全身を巡り巡って、また脳神経系や免疫系や分泌系や内臓機能に影響します。
    このように各システムは互いに、微量の特異な物質によって情報を交換し、恒常性維持に努めています。

    <ストレスに勝てる体内コミュニケーション力をアップするにはーー>
    仕事は主に筋肉運動だった、のどかな社会?では、たとえストレスなことがあっても、好物を食べて(飲んで)一晩寝れば、心地よい朝が迎えられて仕事に励むことが出来ました。
    しかしながら、極度に複雑化した、情報過多な社会では、安定した精神状態や健康な体を保つことは容易ではなくなってしまいました。

    では、この身体の乱れを整えるべく業はあるのでしょうか?

    答えは、どんな刺激にも対応出来る、繊細な神経を沢山作ること、かもしれませんね。

    さて、みたか第一期起業塾では、繊細な神経を磨くべく、「身体と脳の調和の実践(丸山の解釈)」の起業を目指された方が沢山いらっしゃいました。従って、この種の起業は、現代に根ざす社会的そして身体的ニーズの落とし胤ではないでしょうか。

    そこでは、ヨガによるバランス育成のIさん、音楽という聴覚刺激から脳の統合的活性化を目指すUさん、ツボ刺激やリンパの滞りを解消するOさんやTさん、そして自然な体を作ろう、のYさんでした(ちなみに全員女性!です)。
    ツボ刺激(丸山の解釈は交感神経と副交感神経の選択的特異刺激)のみならず、皮膚から脳への神経刺激や接触感や快感などへの意識集中のエキササイズは、まさに身体と脳神経のコミュニケーション力を高めるものに違いありません。

    <脳機能に関与する物質の測定開発に挑む>
    最後に私の宣伝です。
    なぜ私が血液検査の研究開発型起業に挑むのか、について簡単に書かせて頂きます。

    上図は脳や免疫系、分泌系が血液の循環を通して互いにコミュニケーションしていることを示しています。
    私はこの、生物の複雑な統合的な働きを考えるほどに、血中にある微量の分子のレベル変化をいち早く知ることが、人々の健康指標として、なくてはならないこと、と思いようになりました(参考文献)。
    そこで私は、検査試薬の技術開発と製品の創造に尽力しよう、と決意しました。

    なお、身体における、この連携の分子メカニズムの解明は、特に新薬の開発では、今後極めて重要となることはいうまでもありません。
      

  • Posted by 丸山 悦子  at 21:15Comments(2)ベンチャーはアドベンチャー

    2010年08月28日

    若返りの薬

    <聖なるハーブ>

    目のさえるような紫色の花を付けて茂っているセージ(シソ科)をしばしば見かけます。

    意外にも、古代より全世界で不老長寿の草として大事にされていた、ということは知られていないようです。

    今でもその防腐効果と香りはハム、ソーセージに使われるそうです。

    ちょっと触れると不思議なことに全身が芳香に包まれます。
    その香気は記憶力を高め、認知症にも良いとのことです。

    頭脳を明晰にするというセージですが日本の政治は如何でしょうか?  

  • Posted by 丸山 悦子  at 07:19Comments(2)長寿健康社会

    2010年08月21日

    脳は斯くも不思議なものーー

    <記憶の再生>
    起業塾の最終講義で塾長は、「ヒトの脳には信じられない力があります」と、タクシーに乗っていて遭遇なさった正面衝突事故の際の脳内フラッシュバックについて話されました。

    ぶつかってくる先方の車を見ながら先生は、生命保険の金額、契約時のこと、家族の当面の生活のこと、かつて友達が酔っていたが故に怪我を免れた、自分も力を抜けば良いに違いない、など、数秒も無いのにありとあらゆる思考をなさったそうです。

    そして頭を強打して気絶ーーー。

    記憶の仕組みは学習と保持、再生(想起)の3機能よりなります。

    短期記憶は海馬(上図)で行われ、一夜漬け勉強の如く、神経細胞と神経細胞間の伝達効率(参照、情報伝達の仕組み)が数時間くらいだけ上昇継続します。

    長期記憶は海馬から情報が大脳皮質(上図)に移り、何十年も保持され、想起が可能となります。

    先生は生死の分かれ目で、大脳皮質にある過去の全情報から価値ある情報を求めて、サバイバルを賭けて瞬時に全記憶を繰られたに違いありません。そしてヒトのみが獲得した、前頭連合野の論理的思考という高次機能もアクセル全開にーー。

    先生の脳は病院で覚醒後、言葉というツールを使って、ことの顛末の後付けをなさったということでしょうか。何はともあれ、命拾いに頑張った先生の脳に感謝です!!

    良い仕事をするには、記憶領域に空きを作ってあげて、伝達の効率が上がるようにしてあげて、そしてせっかく促通性が出来た神経閉回路は反復して忘却しないようにしてあげる。

    結局は、ヒトには睡眠と栄養、運動という、良い生活習慣が大切なのですね。
    詳細はいずれに書かせて頂きます。  

  • Posted by 丸山 悦子  at 13:46Comments(3)脳神経生化学

    2010年08月16日

    三鷹社会的起業コンソーシアムの修了

    先週で、6週間に渡る、終日充実したプログラムの下に行われた起業塾が終わりました。
    諸先生、スタッフの皆様のご尽力には、そして同志の皆様に、本当に感謝しております。

    ヨットマンの使命は嵐を乗り切るべく舵を取ること、では社会的起業家は?
    起業家の成功には、人に新規な情報を与えてくれる「弱い絆」や「関係の遠い知人」というネットワークの寄与があるそうです。ですから、それぞれ視点の異なったメンバーからなる今回の出会いは、かけがいの無いものかもしれませんね。

    既に船出した方、凪を待つ方、石橋を叩いている方(私??)、柔らか脳で未来を築きましょう。

    どうぞ、今後とも同ブログ、コミュ二テイネットワーク、同期会などで、引き続きご意見など何でも宜しくお願い致します。  

  • Posted by 丸山 悦子  at 08:06Comments(1)ベンチャーはアドベンチャー

    2010年08月12日

    失明しても麻酔薬の開発

     <朝鮮朝顔> 
    朝鮮朝顔(曼陀羅華)の花が咲きました。その高貴な香りは何ともいえません。
    しかし毒草ですので要注意です。
    この植物成分を使って江戸時代の医学者、華岡青洲は世界で始めて、乳がん患者の全身麻酔に成功した、とのことです。

    青洲が動物実験を十分やり終わった時は、青洲の妻と母親が競って人体実験に臨み、朝鮮朝顔の毒のゆえに妻は失明してしまいます、それでも夫を鼓舞し続けた、というお話は作家の有吉佐和子が「華岡青洲の妻」を出版して有名となりました。

    小説の視点は夫を支える妻、嫁・姑との確執、封建時代の家制度など、いろいろですが今の時代に通じることもあります。

    今年も一日の命の、はかない美しさを愛でました。  

  • Posted by 丸山 悦子  at 07:03Comments(0)長寿健康社会

    2010年08月04日

    老化の防止

    <アントシアニン>
    ブルーべりーが色づいてきました。最近、アンチエイジング効果や目のために良いことで人気です。心臓病や認知症にも効果があるということです(see ref.)。

    ブルーベリーの皮やいちごは、アントシアニンという赤い色素を沢山含んでいます。
    アントシアニンはポリフェノール化合物の中のフラボノイド類の色素で、強い抗酸化作用があります。
    従って、過食や過度なストレスによって、過酸化状態で痛んだ組織や細胞の悪い状態を緩和してくれるのです。  

  • Posted by 丸山 悦子  at 12:04Comments(2)長寿健康社会

    2010年07月29日

    うつ病増加

    <うつ病増加の新聞記事を読んで> 
    増加一途のうつ病、大きな社会問題です。この病気を放っておくと自殺に追い込まれます。リーマンショック以降の経済恐慌によって、自殺者は日に90人にまで上っているそうです。
    今後、特に中高年の自殺の増大が懸念されています。一家を支えている方を失うと悲惨です。罹患の早期発見を行って、この不幸を何とか喰い止めましょう。

    <うつ病のメカニズム>
    脳の細胞には分裂が出来るグリア細胞ともはや分裂増殖しない神経細胞があります。神経細胞はその神経軸索末端から化学伝達物質を放出して次の神経細胞に情報を伝えます。その情報は電気信号(図の→)となって軸索を伝わり、そしてその神経末端からまた同じように化学伝達物質が出されます。即ち、その情報伝達物質が次の神経細胞にある受容体にうまく結合すると正しい化学信号となる訳です。このような化学信号と電気信号のサーキットがうまく作動していれば良いのですが著しいホルモンの変化やストレスによって、化学伝達物質であるノルアドレナリン、セロトニン、ドパミンを使う神経系に異常が生じるとうつ病となります。早期発見をして、生活を変えて脳への負荷を減らし、自殺を防がねばなりません。  

  • Posted by 丸山 悦子  at 15:41Comments(0)脳神経生化学

    2010年07月23日

    社会的起業に向けて

    <ブログを開設>
    昨日から、社会的起業講座の中のブログ塾講座でブログ作製の学習をしています。

    認知症をはじめ、精神疾患の診断、治療や予防は今や、急を要する社会的課題です。

    私は、脳疾患研究開発型の起業を計画しております。

    これから諸先生のアドヴァイスを頂いてより具体化していきます。  

  • Posted by 丸山 悦子  at 09:43Comments(2)ベンチャーはアドベンチャー